造血幹細胞・前駆細胞の調節機構 〜微小環境(ニッチ)に注目して〜

 造血幹細胞は、胎児期に、大動脈周囲(AGM)で発生し、肝臓(胎児肝)から骨髄(注3)へ移動・定着(ホーミング)し、生後は骨髄ですべての血球を産生し続けます。ケモカイン(注4)ファミリーのCXCL12(SDF-1、PBSFとも呼ばれる。)は、胎児肝から胎児骨髄への造血幹細胞のホーミング、骨髄での造血幹細胞の維持に必須の役割を果たします。最近、骨髄でCXCL12を高発現する突起を持った特徴的な細網細胞(CXCL12-abundant reticular cells; CAR細胞)が同定され、CAR細胞が脂肪・骨芽細胞前駆細胞であること、骨髄のCXCL12とSCFの主たる産生細胞であり造血幹細胞やBリンパ球、赤血球前駆細胞のニッチとして必須の役割をはたすことが明らかになりました。私たちは、これらの研究成果を基盤にして、次のような研究を行っています。

  • CAR細胞の発生の分子機構
  • 恒常時、炎症等のストレスに対応するCAR細胞の機能の調節機構の解明
  • CAR細胞が産生し、造血幹細胞・前駆細胞の維持や分化を調節する分子の同定
  • CAR細胞の造血幹細胞・前駆細胞における作用機構の解析
  • CAR細胞の白血病幹細胞における作用の解析
  • CXCL12とその受容体CXCR4の造血幹細胞・前駆細胞における作用機構の解析
  • 造血幹細胞の骨髄内での動きをリアルタイムで観察する
注は、研究の概要のページに説明があります。


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